神田すみこなしガイドブック[2018年]

関連リンク:神田住みこなしガイドブック

協働パートナー:株式会社エンパブリック、まちづくり会社ドラマチック

概要

まちをシェアして神田を「すみこなす」

東京都千代田区神田では、近年のマンション建築ラッシュにより居住人口が増加しています。住民が増加する一方で新しい住民の地域コミュニティへの参画は少なく、神田公園地区では、もともと住んでいる住民と新しい住民との関係性づくりについて、神田公園地区連合町会で検討を重ねてきました。旧くから住む地域住民は「神田に住み始めた人、働き始めた人に、神田のことを好きになってもらいたい」という地域への強い想いをもっており、を形にするために、『神田住みこなしガイドブック』を制作しました。

アプローチ

地域遺伝子を継承するためのコミュニケーションツール製作


江戸時代から続く歴史と文化の息づく神田では、祭りや老舗など、日々の暮らしと地続きとなった地域性が脈々と受け継がれてきました。祭りの準備を通じた地域内交流や日々の何気ない支え合いが、今の神田を形作っているのです。一方で働き方や暮らし方の変化が大きい現代、そんな強固なコミュニティに、住み始めたばかりの住民がいきなり混ざることは難しいこと。しかし、既存住民側には「地域の文化を受け継ぎたい」という強い思いがあり、そのためには、これからも地域に住み続けるであろう住民に地域の遺伝子ともいえるものを引き渡していく必要がありました。『神田すみこなしガイドブック』はその第一歩となるコミュニケーションツールとして製作しました。製作プロセスでは、既存住民と新規住民の間にある見えない隔たりをどうやって取り払うか、活動に足を運んでもらうためにコミュニティをどう開いていくべきかを話し合いました。冊子では、「地域」という顔の見えない存在ではなく、新しい住民との接点となる人の存在をオープンに知らせるため「神田住みこなしサポーター」として紹介し、新住民と既存住民のつながりをつくる新たなアプローチとして編集しました。